黒夢シングルズ感想
2002年3月27日にリリース。シングル集。
無期限活動停止の数年後でもある。
シングルバージョンを聴きたければコチラ。
①For Dear/(臣)/94年2月9日
メジャーデビュー記念曲。
当時は「for~」と小文字のfだったが、
何故かここでは大文字になっている。
王道ギターサウンドが古き良き90年代
V系らしく鳴っている。
清春のボーカルは「多少」あっさりしている。
ギターソロもきちんとあり好印象。
上下にリズムを取りたくなるドラムサウンド。
メジャーデビューにして既に完成されている
会心の出来栄えの1曲。
②ICE MYE LIFE/(臣)/94年7月20日
当初は副題「~残酷な僕から~」が付いていたそうだ。
いきなり歌い出しから開始で、こちらも
よくあったパターン。
ギターが心地よく鳴っている。
サビ最後の「貴方を受け止められたら」の
「ら~♪」が特にお気に入り。
①が好きならこちらも気に入るはず。
③優しい悲劇/95年3月8日
ギターの臣が脱退後、初のシングル。
まずタイトルに目がいく。
サビで相反した言葉を組み合わせたのは
何の狙いか?
「優しすぎる悲劇」「哀しすぎる喜劇」
2月の冬のたった1ヶ月の出来事である物語。
明確に語られてはいないが、秘めた恋を
「君と僕」はしていたのだろうか…。
切なさいっぱいの1曲。
④Miss MOONLIGHT/95年4月26日
ストレートなV系ロック。
(私が末期以外で最初に気に入ったシングル
でもあります。)
月明かりを感じる夜に聴きたい1曲。
個人的には、美少女戦士セーラームーンの
主人公カップルの前世の姿である
「プリンセス・セレニティ」と
「プリンス・エンディミオン」が
人目を忍んで夜に逢瀬を重ねている後ろ姿が
思い浮かぶ。
⑤BEAMS/95年10月13日
こちらも古き良き90年代V系サウンド。
サビの歌詞がストレートに響いて心地よい。
この辺りから歌声が滑らかになったような?
個人的には、95年の清春が
V系とJPOPの垣根を上手く中和してると思う。
⑥SEE YOU/(人時)/96年2月21日
シングルで唯一の人時の作曲。
(彼はスタジオ・ミュージシャン志望な
気質があったとの事、作品作りは余り
関与してない?)
肝心の曲はというと、ベーシストらしく(?)
ベースが全面に出ている。
ギタリストの臣、バンマスの清春と比べて
派手さは無い。
よく聴き込めば印象が変わるのだろうか?
⑦ピストル/96年4月17日
イントロの「ダダンッダダンッダダダダカボシュッ」が
異様にカッコイイ。
この曲で少しパンク路線へのフラグが
立っている気がする。
物騒なタイトルだが、メロディはきちんと
あり聴きやすい。
⑧Like @ Angel/96年11月18日
当時のマネージャーが「売れる」と確信。
「ダダダッダダダッダダダダンダダッ」と
定番かつインパクトばっちりのイントロ。
ベースも良く鳴っていて好み。
サビは思わず手扇子をしてしまう曲調で、
バンギャの血が騒ぐ…。
90年代後半「らしさ」のV系の良さが
集約された代表的な曲だと思う。
アウトロもきっちり切った終了で好き。
⑨NITE&DAY/97年4月10日
朝でも夜でも聴いていて違和感がない。
歌詞が甘々。
ギター、ベース、ドラム、それぞれ
調和がとれている。
⑩Spray/97年6月4日
「夢は叶わない」という意味のバンド名なのに
「Sprayで描いた夢はきっと叶うから」と
歌われているのが意味深だ。
こちらもパンクみがやや感じられる。
⑪少年/97年11月19日
最も売れたシングル。
ここから完全にパンク路線。
歌い方も刺々しく、更に癖が増した。
恐らくこの曲で黒夢を初めて知った方も
多いのでは?(私はMARIAから)
ここからの半年間は怒涛の日々を送って
いたと思われる。今思えば。
中2になって尖ってきた男子にピッタリ?
思春期のもがきが良く表現されている。
「逆らう事…Boy!」はカラオケ注意。
喉を潰す…。
⑫MARIA/98年4月8日
シングルに歌詞が掲載されていない。
wikiいわく「カラオケで歌って欲しくない」
「1ヶ月後リリースのアルバムにどうせ載る」
と清春が発言したとのこと。
一定のリズムが後ろで鳴り続けている。
LUNA SEAで言う「TONIGHT」のようだ。
ボーカルとベースが全面に出ており、
シンプルかつオシャレに仕上がっている。
歌詞といい曲調といい「終わり」を感じさせる気がする。
投げやりなような、やる気が削がれたような
なんともいえなさをぶつけたような感じだ。
この時期に流行った(?)半音上がるサビ。
清春の「まだ見ぬすべて」とは
一体なんだったのだろう?